日本一高齢の村と呼ばれる南牧村。人口も年々減っています。
一時は1万人以上いた村民も今では1700人を切ろうとしています。
そんな小さな村ですが、「人」以上に「獣」を見ることが多々あります。
村内では鹿と車の事故で車が壊れることも度々耳にします。
可愛い顔をしているので観光客の方には人気なんですが、人間を怖がらない、夜は車に体当たりすることもあるのでちょっと危ないんです。
それだけでなく、野菜や果樹、草花を食べてしまいます。
去年は毒があるので食べられないと安心していた紫陽花の花を食べられました。
綺麗に咲いた翌日に・・・。
鹿だけでなく、熊やイノシシ、ハクビシン、猿など様々な動物たちに狙われます。
桑だけなら大丈夫と思いますが、桑の実(群馬ではドドメと言います)が出来始めると鹿だけでなく熊なども来るとも聞くので防獣対策をしました。
南牧村では防獣柵を設置すると補助金が出るので今回申請をして、柵を作っていきます。
前回、近くに生えていたススキを細かく刻んで、耕運機をかけてガチガチの土を耕して柔らかくしました。その際に堆肥を入れました。
上野村の堆肥センターで購入したその名も「大地の母」
1袋30ℓを30袋撒きました。実はこれを入れる前に同じものを7袋入れたけど、全然足りなくて買い足しました。
桑だから堆肥はいらないという方と、しっかり土を作るためにもっと入れた方がいいという方。群馬県の蚕糸技術センターにも相談しました。
堆肥をまいて、さらに耕運機で耕して土台となる土づくりをしました。
その後、柵作りをします。
穴をあけた所に支柱パイプを打ち込んでいきます。今回は70㎝地下に打ち込みました。
主人が打ち込んでくれたのですが、傾斜のある畑なので梯子で打ち込むのもちょっと危険。地面も硬く、途中石に当たったりかなり大変な作業でした。
このワイヤーメッシュがすぐ錆びてしまって、設置数日にして黄色になるというちょっと悲しい結果に・・・。まるで黄色のワイヤーメッシュみたいです。
最後に入り口を作ります。
ワイヤーメッシュを半分に切って、観音扉にしてもらいました!
これで後から耕運機を入れたり、桑の葉を切り取った際の出入りが楽になります。
続きまして防風ネットを設置。
これでワイヤーメッシュでは防げない獣たちも入りにくくなったと思います。
業者の方に作ってもらった柵でも獣に入られることもあるそうで、隙間があったら入られる、風でポールが倒れたら入られる等100%は防げないとは思いますが、これでかなり安心です。
獣たちも食べていかなければならない訳で、人間の都合のいいようにはいかない。そもそも、山や里は人間だけでなく、生き物全てのものでもある。
田舎に暮らしていると「生」を感じる事ばかりです。
春の訪れとともに、桑畑プロジェクトもゆっくり進んでいます。