健康長寿のお手伝いという理念のもと、「高齢者にレクレーション」「高齢者がレクチャー」「介護者などへのレスパイトケア・サポート」がサポートの3本柱になります。
健康長寿のお手伝い
高齢者レクといいますと、高齢者が受け身になって、その場限りの何かのサービスを受けるというイメージですが、もっと広く考えていきます。日常生活に活かせるもの、主体になってもらうものまでです。それに、たとえば周りの家族の人が笑顔で接してくれるというのも大事なことです。
「高齢者にレクリエーション」
高齢者レクリエーションは、施設などでも一般的に使われている言葉ですのでわかりやすいと思います。脳機能や身体機能を活性化させる様々なプログラムがあります。活性化だけでなく、高齢者の皆さんが笑顔になり楽しんで頂くことが何よりも大切だと思っています。サポート内容は、ラインナップにあるようなものです。レクリエーションの最終的な対象者はもちろん高齢者ですが、それがうまく機能するように、リーダー養成や担当者の技能アップにも力を入れます。
- 高齢者に直接レクリエーションを実施
- 施設や地域の担当者の技能のアップ
- 施設や地域のリーダーを養成
1は、施設や地域の担当者などが、レクリエーションを実施したいが何のレクリエーションをやればいいのか? いつもと違うレクリエーションをやってみたい、さらには、イベントで何か目玉のものをやりたいというようなときにはセンターを利用することは有効でしょう。担当者の負担軽減にもなります。
2は、レクリエーションの担当者が、レパートリーを増やしたり、コミュニケーション能力を高めるなど自らの技能を高めるサポートをします。技能が高まれば自分も楽になりますし、何より、レクリエーションを受ける高齢者のためになります。
3は、理想的な姿です。センターがなくても、レクリエーション担当者がいなくても、仲間内でリーダーがいればレクリエーションはできます。リーダーと言っても、上に立つということではなく、この分野のレクリエーションなら仕切ることができるというぐらいの意味です。なので、分野ごとのリーダーが増えれば増えるほどレクリエーションは豊かになります。
「高齢者がレクチャー」
一方、高齢者レクチャーのほうは、講師が高齢者にレクチャーをすると思われてしまうかもしれません。しかし、そうではありません。高齢者が講師になります。高齢者にレクチャーではなくて、高齢者がレクチャーです。
高齢者が自分の持っている様々な知恵や技術、ノウハウをレクチャーする場を作っていきます。まずは、野菜作りや干芋づくり、味噌、お茶などの食関連や、生活関連用具の製作・・・。
人にものを教えるということは脳を活性化させ、達成感や幸福感も高まります。
高齢者の個人的な楽しみになるだけでなく、地域社会で、伝統の知恵を引き継がせるという役割を担ってもらうことにもつながります。地域ごとにレクチャーの内容が変わってくれば地域性が生まれて面白いものになります。
例えば、南牧村では農業、林業だけでなく、砥石、養蚕、石積みなど地域色の濃い伝統文化があります。そしてその文化は日々失われつつあります。こうした技術の「教える場」を作ることで、技術の継承だけでなく観光のアクティビティになる可能性さえ秘めています。
高齢者にとって、これほど健康長寿の薬になるものはないかもしれません。
「介護者などへのレスパイトケア・サポート」
高齢者が健康長寿でいられるのは、家族が笑顔であるから、幸せであるからこそ、本人も元気に幸せに暮らせるのではないでしょうか。また、施設の担当者がゆとりをもって接してくれるのも大きな力になるはずです。
介護は長期的に及ぶこともあり、強いストレスを抱え疲れてしまうこともあります。時には息抜きをすることがとても大切だと考えています。
レスパイト(Respite) とは小休憩を意味する言葉です。一時的に介護から解放され、リフレッシュするための支援サービスをレスパイトケアと言います。
要介護者を抱えた家族に対してサービスを行うだけでなく、施設の担当者などにもそのような場をつくっていきます。